がん予防

がん予防に効果のある食事

がんの予防に効果のある食事として昨今ではさまざまな食事が挙げられますが、現在のところ、「この食材を食べればがんの予防ができる」という単一の食材は存在していません。「バランスの良い食事」が推奨されています。

そんな中で厚生労働省では、発がん性を下げる食材の一つとして、緑黄色野菜の摂取に注目しています。

ある調査によると、緑黄色野菜を毎日摂取することが多い人ほど、胃がん、大腸がん、肺がん、子宮頸がんなどのリスクを、軽減することができています。また、同じ喫煙者であっても、毎日緑黄色野菜を摂取していた人の方が、がんになる確率が低くなる傾向がある、という結果が出ています。

緑黄色野菜の中でも注目されているのが、ビタミンAの前駆物質であるβカロテンを含むものです。モロヘイヤ、ニンジン、パセリ、明日葉などに多く含まれており、これらをはじめとする野菜や果物は、少なくとも1日400gを摂取することが、推奨されています。

また、乳がんなど女性特有のがんには、大豆製品が予防に効果のある食材といわれています。大豆製品に含まれるエストロゲンに似た物質が、生体内のエストロゲン作用に拮抗(きっこう)することにより、乳がんの発症を抑制するのではないかと考えられるからです。大豆製品を多く摂取する日本人に、乳がん発症者が少なかったことも、このように考えられる要因の一つです。

この他にも、ビタミンD、葉酸、カルシウムなどが、がんの予防に効果のある食事として挙げらますが、特に大腸がんの発生を予防するという観点で注目されています。

さらに、EPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)などのn-3脂肪酸を多く含む魚の油も、がんの予防に効果があるとされており、厚生労働省では積極的な摂取を推奨しています。

これらに反して、塩分の多い食事や動物性脂肪、乳製品の多量摂取は、がん発生のリスクを高めるといわれています。日本では地域によって、冬場に農作業あるいは漁業ができない環境があること、日本古来の調理法によって塩蔵食を主な調理法とする地域があること、加工肉を食べることが多い地域があることなどから、がんの発生部位や発生頻度に、地域差があります。

また、ここで紹介した食材も、すべてを毎日摂取していればがんの予防に効果的であるというわけでもありません。食べ合わせや食べる量、調理法や保存方法による化学変化によって、効果を発揮しないあるいは逆効果となる可能性があります。単一の食材を多量に摂取するのではなく、どの食材もバランスよく摂取するということが、がんの予防に効果のある食事法といえます。

がん予防に効果のある食事方法

がんの発生リスクとしてよく挙がるのが、熱い食べ物を熱いまま食べるということです。熱いまま食事を摂ることで、消化器系の粘膜が刺激を受け続け、やがてがんの発生要因となる可能性があります。熱いものは適度に冷まして食べるという癖をつけていくことが、望ましい食べ方です。

また、保存食であるソーセージやハム、イカの塩辛などは、塩分が多く含まれています。これらは、週1回程度に食べる頻度を減らし、なるべく新鮮で塩分等を追加しなくても食べられる食材を、選ぶと良いでしょう。

がん予防と飲酒

飲酒も、がんのリスクを高める要因の一つです。特に口腔、咽頭、喉頭、食道(腺がん)、肝臓、大腸(男性)、乳房(閉経後)などの、がんのリスクを上げることは確実であり、胃、肝臓、大腸(女性)、乳房(閉経前)のがん発症リスクを上げることは、ほぼ確実とまでいわれています。

一方で、腎臓の機能をみてみると、飲酒量が1日のエタノール摂取量に換算して30 gまでであれば、“ほぼ確実に”がんのリスクを下げる、と判定されています。つまり、「あくまでも適度な飲酒」であれば、がんのリスクを上げず、逆に下げることも可能であるということになります。

お酒を飲む場合は、アルコール換算で1日あたり約23g程度までとましょう。具体的には
● 日本酒なら1合
● ビールなら大瓶1本
● 焼酎や泡盛なら1合の2/3
● ウィスキーやブランデーならダブル1杯
● ワインならボトル1/3程度
これくらいの量を目安とすると良いでしょう。また、お酒には相性があるため、飲まない人、飲めない人は無理に飲ないことが大切です。周りの人も、お酒が飲めない、苦手と感じている人には、無理に飲ませないようにしましょう。

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