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癌性腹膜炎

癌性腹膜炎とは

癌性腹膜炎とは、腹膜にがんが転移したもので、腹膜に覆われた服倥内にがん細胞が剥がれ落ちて散らばることによって腹水がたまり、腸閉塞、腸管破裂、尿管閉塞などを引き起こします。癌性腹膜炎に転移しやすいがんには胃がん、大腸がん、卵巣がんなどが挙げられます。癌性腹膜炎については初期での診断は難しく、手術時や各種症状が現れてから診断されることがほとんどです。 既に存在しているがんからの転移や発見が遅れる傾向にあることから、癌性腹膜炎はがんがかなり進行している末期がんを意味します。

癌性腹膜炎の症状

癌性腹膜炎の症状としては、腹痛、発熱、吐き気、嘔吐、体重減少、消化液の逆流、呼吸困難、不整脈、腹水が溜まることによる腹部の膨満感、腸の癒着やがん細胞が増殖したことにより腸の通りを悪くする腸閉塞、尿管閉塞などが現れます。さらに、腹水の中には血液中のたんぱく質が流出していることから栄養失調になる方も多くいます。

・水腎症
水腎症とは、腎臓や尿管に尿が溜まったことを言います。尿管が塞がれて尿の通りが悪くなったことにより起こります。腎臓は背面に存在するため、この状態が続くと背中に痛みを生じることや、腎臓の機能低下、排せつされない尿に細菌が増えることにより感染症を引き起こすことがあります。
・骨組織の減少
骨組織の減少はビタミンやカルシウムの栄養素の吸収が悪くなることから起こります。出血しやすくなることや出血が止まりにくくなることがありますが、これは血を固めるのに必要なビタミンKが腸から吸収されにくくなることが原因で起こります。
・黄疸
血液中のビルビリンが増殖することにより皮膚や目が黄色くなることです。ビルビリンは胆汁の成分です。通常、胆汁は肝臓の中で作られて一時的に胆のうに保管されて必要に応じて腸管へと移されます。この腸管ががん細胞により塞がれると、腸管へ胆汁が流れにくくなります。それにより胆汁が体内に溜まり、胆汁に含まれるビルビリンによって皮膚や目が黄色くなるのです。また、ビルビリンはかゆみを生じさせる場合があります。そのため、かき傷などが原因で皮膚に炎症をおこすことも考えられます。

癌性腹膜炎の原因

癌性腹膜炎は消化器系のがんである胃がん、生殖器系のがんや婦人科系のがんのがん細胞がお腹の中に剥がれ落ちることが原因で転移し発症します。
また、癌性腹膜炎はがんで炎症を起こしている部分から体液が漏れ、腹腔内に蓄積されていくことでも腹水が蓄積されていきます。腹水が溜まると空腹状態でも食べられない状態になります。これは溜まった腹水によって胃などが圧迫され、お腹が張っている状態になり、食べることでさらにお腹が張り苦しくなるためです。
癌性腹膜炎はその他にも外科手術中に腫瘍を突き破ってしまったことにより腹膜へがん細胞が広がることによって発症することもあります。

癌性腹膜炎の治療法

癌性腹膜炎の主な治療法としては穿刺といい、長い針を刺して腹水を抜く方法がとられます。腹水内にはミネラルなどの必要な物も含まれているため、一度取り出した腹水をろ過して体内に戻すこともあります。穿刺のほかには腎機能の低下により膀胱が腫れないよう薬を用いて排尿する方法もとられます。
癌性腹膜炎の進行により起こった腸閉塞や排便機能の低下には人工肛門の取り付け、消化器から直接的に排便するための管を付けるなどの処置が行われます。
癌性腹膜炎は外科手術を行うことはほとんどなく、痛みに対しては鎮痛剤を用いて対処します。これは腹腔内に散らばっているがんを全て摘出することは困難だからです。
食事に関してはお腹の張りから食事ができない場合、腸の通りが悪くなっている場合は点滴を用いて脱水の予防、栄養補給、カロリー摂取を行います。
近年では腹腔内に直接抗がん剤を注入するという新たな治療も実施されています。直接的に抗がん剤を投与することによって、効率的かつ腹膜の広い範囲に効果を発揮します。
このように癌性腹膜炎には様々な治療法がありますが、癌性腹膜炎は末期がんを意味することが多いとされます。末期がんの患者さんにとっては、残された時間をどのように過ごし、自分らしい最期を迎えたいかがとても大切です。医師や周囲の人と話し合って治療を進めることが必要となります。

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