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戦国武将と癌:第2回 大腸癌

第2回は大腸癌。癌の中では最も患者数が多く、死因別でも癌の中で2位に入る病気です。

「大腸」について。

大腸は消化管の一部で、小腸と肛門の間の部分です。長さは約2メートルで小腸側から「盲腸」「結腸」「直腸」と呼ばれます。主に水分を吸収する役目を持ちます。

大腸癌の検査と治療

大腸癌は殆どが腺癌で、大きくなれば血便や通過障害などの症状が出てきますが初期には無症状の場合が大半です。特に病変が盲腸やそれに続く上行結腸の場合はより症状が出にくくなります。大腸癌は初期に発見できれば予後の良い癌です。そのため検診での早期発見が重要となります。大腸癌検診で用いるのは「便潜血反応」で便の中に血液が混じっているかどうかを調べる検査です。実はこれで引っかかっても大腸癌である可能性はかなり低いのですが、便潜血の検査は“便を提出する”という危険を伴わず、安価な検査であるためスクリーニングに適しております。ここで陽性となった場合は二次検査として「バリウムによる注腸検査」や「大腸内視鏡検査」を行います。
治療は病期によって異なりますが、転移のない浅い癌であれば内視鏡的に切除、侵攻している場合は外科的に切除となります。化学療法や放射線療法を併せておこなう場合もあります。

大腸癌かは分かりませんが「尻はす」で死んだ宇喜多直家

大腸癌だったと言い切れる武将は知らないのですが1人あやしい方がいます。それが「宇喜多直家」、謀略や暗殺を得意とした梟雄です。
 宇喜多直家は享禄2年(1529年)備前の生まれです。宇喜多家は備前国で守護代を務める浦上氏の家臣でしたが、家中のゴタゴタに巻き込まれて直家の祖父が暗殺されると直家は居城を追われ6歳から流浪生活を送ります。幼少期に心に傷を負ったせいでしょうか、再び浦上家に仕えるようになった直家は「暗殺」街道をバク進いたします。舅に謀反の疑いをかけ殺したり、娘の嫁ぎ先を攻め滅ぼしたり、スナイパー雇って暗殺したり、毒殺したりととにかく黒い作戦を駆使して最期は主君を追い出し備前を手に入れました。こんなに人の恨みをかっていれば暗殺されそうなところですが死因は病死です。備前軍記からその箇所を引用してみましょう。
 『或説に、直家の腫物は、尻はすといふものにて、膿血出づることおびただし。是をひたし取り、衣類を城下の川へ流し捨つるを、川下の額が瀬にて、乞食共度々拾ひけるに、二月中旬より、此穢れたる衣類流れざるより、直家はや死去ありしといふ事を、外にて推量して、皆之を沙汰しけるとぞ。』

直家の死因は「尻はす」と呼ばれる腫れ物で、膿の混じった血が出る病気のようです。それ以上のことは分かりませんが尻を文字通りに肛門ととるのであれば大腸癌が疑われますよね!直家は天正9年(1581年)に53歳で亡くなりました。息子の秀家は豊臣政権で五大老になりますが、関ヶ原で破れ流罪となり大名としての宇喜多家は滅びました。
(馬渕まり)

<参考資料>
ウィキペディア 大腸癌
国立がん研究センター 2015年のがん罹患数、死亡数予測


大腸がんの検査/治療はこちら

馬渕 まり プロフィール


広島県生まれ。
秋田大学医学部卒業、同大学院修了。
医学博士、内科認定医、日本糖尿病学会専門医、そして危険物取扱者乙種4類。現在は愛知県の病院に勤務。
著書に戦国診察室 がある。