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『症状で選ぶ!がん患者さんと家族のための抗がん剤・放射線治療と食事のくふう』書評

著者: 静岡県立静岡がんセンター
監修: 山口 建 (静岡県立静岡がんセンター総長)
発行所: 女子栄養大学出版部
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がんの治療を続けるときに、食生活に不安を感じる患者さんや家族は多いでしょう。食べてはいけないものは医師の指示に従えばよいのですが、実際には抗がん剤や放射線治療の副作用などで食欲がわかないということもあります。入院中なら病院のスタッフにすぐに相談できますが、在宅治療では食生活の情報は少ないのが現状です。普段の食事がとれないときにはどうすればいいのか。そのときに参考になるのが本書です。

豊富な写真と症状別のアドバイス

本書の最大の特徴は、フルカラーで写真やイラストが豊富にあることです。本のおよそ半分は、料理の写真とレシピからできており、その数は176品にも及びます。パラパラめくって見ることで「これなら食べられそう」「今は食べたくないけど、食べられるようになったらこれを食べよう、作ってみよう」と、食に対して前向きになれるようにするのが本書の目的だからです。

もともと本書は、静岡がんセンターで患者さんと医師・栄養士らとの対話をもとにして作られた冊子を書籍化したものです。栄養価はもちろんのこと、調理のしやすさ、食べやすさに配慮したものとなっています。

当然のことながら、抗がん剤や放射線治療の副作用は、がんの部位や個人によって変わります。食欲がわかないという患者さんもいれば、味覚や嗅覚が変わってしまった、口内炎ができて食べにくくなってしまったなど、症状はさまざまです。

そこで本書では、症状別にぴったりな料理を表で見やすくまとめています。症状は「食欲不振」「吐き気・おう吐」「味覚の変化」「嗅覚の変化」「口内炎(口やのどの炎症・口内乾燥)」「胃の不快感」「膨満感」「便秘」「下痢」「摂食困難(開口・咀嚼障害)」「白血球減少」です。もし現在、これらのどれかの症状があり、食事に困っているのなら、本書を手に取って参考にしてください。

例えば、食欲不振のときには、さっぱりとしたものやのどごしのよい食べ物がよいとして、「梅茶漬け」や「わかめときゅうりの酢の物」などをおすすめしています。また、普段の食事のリズムや栄養価にこだわる必要はないこと、いつでも食べられるように買い置きしたり冷蔵庫・冷凍庫に保存したりすることなどがアドバイスとしてあげられるようです。他の症状でも同じように、症状別にアドバイスが書かれています。

レシピも、患者さんや家族に大きな負担とならないように、料理に慣れていない人でも作られるよう、難しい手順がないように配慮されています。また、一人暮らしや高齢者のことも考えて、市販のレトルトや缶詰、冷凍食品などを取り入れたレシピとなっています。

医師に相談してから活用しよう

ところで、なぜ抗がん剤や放射線治療で副作用が生じるのでしょうか。このことについても本書は述べています。抗がん剤は正常な細胞も攻撃してしまいますが、特に細胞分裂が盛んな消化管でダメージを受けやすいという特徴があります。放射線療法では、目標の臓器の周りの細胞にも影響が出る場合があり、例えば喉まわりのがんに対して放射線をあてると、口の粘膜や歯ぐきが傷つき、潰瘍ができて痛みを感じることがあります。。こういった副作用と、がんそのものによる痛み、これらに起因する精神的な不安が食に関連する症状を引き起こします。

ただし、症状によっては医師の治療が必要になる場合があります。通院のときには、まずは副作用の症状をしっかりと説明し、医師や看護師、栄養士の指示を仰ぐべきです。その上で、普段の食事で困っているときには、本書は心強い味方なるでしょう。

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